旋回後に入鹿池を通過する飛行コースだった

搭乗していたのは井岡拓路1等空尉(31)と網谷奨太2等空尉(29)で、飛行前の点検で異常は確認されなかったということです。
(内倉浩昭 航空幕僚長)
「(飛行時間は)1等空尉が約1170時間。2等空尉が約480時間。1等空尉は節目となる1000時間を超えているので、ある程度の“ベテラン”または“中堅”パイロットという言い方はできるが、2等空尉については飛行時間から考えると“ベテラン”という言い方は通常していない」

墜落した自衛隊機は小牧基地から北に向かって離陸し、旋回して入鹿池付近を通過し宮崎県の基地に向かう計画でした。このルートには住宅地が広がっていて、周辺の自治体の人口も小牧市が約14万5000人、犬山市が約7万人にのぼります。また、現場のすぐ近くの観光施設・博物館明治村は事故当時、営業中でした。
(元・統合幕僚長 河野克俊さん)
「住宅街と観光地である明治村が、すぐ近くだった。その被害を考慮して何らかのコントロールを最大限の努力をして、被害が少ない方向に向かったと思う」