
上田さんら救済が認められなかった長島町の患者は国や熊本県、チッソを相手に損害賠償を求める裁判を起こしました。
最初の提訴から11年が経った去年3月、鹿児島を含む1400人の原告のうち144人についての判決で、熊本地裁は全員の請求を棄却。裁判の原告の平均年齢は75歳と高齢化が進み、裁判の間に285人が亡くなる中で再び救済への道は遠ざかりました。
(水俣病患者 上田正幸さん・78)「我々の力のなさで医療手帳をもらっただけで、逝かせてしまったことを謝りたい」「まだそういう人たちが出てくる。今からも出てくる。線引きばっかりするべきじゃない。こことそこじゃないですか…」
