「戦後の人生は余生だよ」

日本海軍を研究する沖田恭祐氏が都竹さんに聞き取りを行った際の音声を残していました。そこには戦争で散った仲間たちのことが語られていました。

「2年くらいの間に(同期生)600人が270人になっているんだから。2日に1人は死んでる」(2018年/当時95)

時には、涙を流しながら仲間の話をしたこともあったといいます。

「部下が全部死んだんですよ。1人もいない。生きているの。戦後の社会で。なんだか僕だけ生きているんですよ。」(2016年/当時93)

息子の幹生さんは都竹さんからたびたびこんな話を聞いていたといいます。

都竹さんの息子・都竹幹生さん(73)
「戦後の人生は全部余生だよって。23歳から先が余生だってのはそういうもんかなと思いましたね。戦争が終わったとき、この先どうしようかみたいな、脱力感みたいなものがあったのではないかなと思いますね」

戦後に書かれた日記には、毎年のように4月7日になると『大和沈没の日』と記されていました。

都竹さんの日記(当時81)2004年