「体験した者でないとこれはわからん」

(下山さん)
「戦争体験の真実を話せるのは、一緒に行った仲間しかできなかった。(集まれる)この日を大事にして話していた」

下山さんは、戦友会の会長も務めた父が亡くなったあと思いを受け継ぎ、毎年、慰霊祭に出席してきました。

(山下茂さん (2013年・当時90歳))
「敵の機関銃が火を噴いた。戦争は絶対にいかん。体験した者でないとこれはわからん」

幸田町の山下茂さんは、仲間との再会を楽しむ一方、戦争の悲惨さを後世に伝えていこうと会の事務局長を務めてきました。しかし、会員は減り続け、戦友会は2013年をもって解散することに。

(山下茂さん 当時90歳)
「1本のたばこを2人で分けてのんだ。その絆は、どうしても忘れませんね」

(尾関克己さん 当時95歳)
「感無量で、なんとも言えません」

最後の戦友会に出席した4人の名前とともに「最後の一兵」と書かれた色紙が置かれました。