2人の「山田」

2024シーズンはイースタン・リーグで29試合に登板し、防御率1点台の実績を持つ左腕だが、驕りはなく、今季は救援のみならず、先発としても腕を振る。「僕も相手もお互いにデータを持っていない今だけでなく、シーズンが進み、データが取られた後こそ、どんどん精度を上げていきたい」と向上心を示した。

巨人からは昨季も木下幹也が派遣され、8試合で2勝2敗、防御率1.29の好成績をマークして帰還した。もちろん、その活躍はチェックしていたようで、「良いどころか、良すぎましたね」と笑う山田。チーム合流前には木下とも言葉を交わし、「接しやすいチームメイトが多いと聞いていたので楽しみだった」と話した。少しずつチームにも溶け込んでいっているようで、同級生でもある松田憲之朗とは、高校時代に対戦した際の話で盛り上がった。

なお、山田の加入によりチーム内には、山田性が2人となる事態に。さらに、山田門(りゅう)と山田龍聖で名前も非常に似ている。ユニホームの背中のネームに関しては『R.YAMADA』とまったく同じだ。

チームメイトも最初は困惑したというこの議論だが、決着はあっけなかったようで、後輩である山田門が「“もん”って呼んでください」と譲歩(?)したという。せっかくなら『右の山田門、左の山田龍聖』で両方覚えてほしいと“先輩”の山田龍は語る。

「左投げなので背ネームも“R.YAMADA”から“L.YAMADA”に変えてみるのは?」という提案には乗らなかったが、くふうハヤテの躍進に向けた「Light(灯り)」となる活躍をファンは待っている。
(SBSアナウンサー・松下晴輝)