企業の「ファンサークル」狙いは?

試食会では、コアなファンだからこそのアイデアも!

シェフが「牛タンととろろの合わせでご意見を」と投げかければ、女性ファン(30代)が、早速その場で〔卵+とろろ+味噌だし〕の特製アレンジつけダレを自作。
「ちょっと塩味が薄かった。もうちょっと…」と、だしを追加するなど、味の追求が続きます。

女性ファン(30代)
「美味しくはあるけど…完成じゃない気がする」

と、さらにニンニクを追加。一切妥協なしのファンの姿には、シェフからも「目の付け所がすごい。思ってもなかったことが出てくるので、本当に勉強になる」と驚きの声が上がります。
こうした“企業だけでは考えつかない新しい発見”は、売り上げにも貢献しているといいます。

和食開発グループ岡田さん:
「初回に発売した博多とんこつだしが、過去のフェアの約5倍の注文数という大ヒットになった」

ファンサークルは参加者にSNSなどで発信してもらう宣伝目的もありますが、「客が欲しいものは一番のファンに聞くのが一番早い」ということで、最高の“マーケティングツール”でもあるのです。

様々な場面で「ファンの声」を反映

ファンの意見を取り入れるのは、商品開発だけではありません。
しゃぶ葉では、アレンジ用の「ごま油」やデザート用の「ホイップクリーム」をファンの要望から置いてみたところ、「アレンジの幅が広がってすごく楽しい」と好評に。
味変のバリエーションを増やすのにも、ファンの力が一役買っているといいます。
こうした企業の反応は、ファンも嬉しいようで…

女性ファン(40代)
「試食会で食べたのが、お店に出ているのがすごい楽しい。なんかもう“しゃぶ葉の一員”みたいな感じ(笑)」

ファンも企業も嬉しいファンサークル。まだまだ広がっていきそうです。

(THE TIME,2025年3月24日放送より)