「わずかな数が入れば発症」強い感染力

ノロウイルスの厄介な特徴として、
◆低温と乾燥に強い
◆感染力・生存力が強い
◆アルコール消毒が効きにくい

ことが挙げられます。

気温10℃以下では約1か月、気温4℃では約1~2か月生存可能です。
日本医科大学の北村教授は
「ノロウイルスは低温・乾燥した環境では感染力を強める。夏場よりも、冬場の方が危ない」と話しています。

日本医科大学 北村義浩教授:
他のウイルスだと100匹、1000匹が体の中に同時に入らないと病気にはならないんですけど、ノロウイルスは5匹とか4匹とか本当にわずかな数が体内に入れば発症してしまう非常に厄介なウイルスですね。

主な感染経路はー
≪食事≫
・汚染されたカキなどの二枚貝を加熱調理せずに食べる
・ウイルスに感染した人が調理したものを食べる

≪手・指≫
・感染者のおう吐物などに触れてしまって指にウイルスが付着
・感染者が触れたトイレのドアノブやタオルに触れる

≪飛沫・空気感染≫
感染者の便やおう吐物が乾燥し、それが付着したホコリが空気中に漂い、吸い込むことで感染

日本医科大学 北村義浩教授:
特に吐いたものを適切に処理しないと、床やテーブルの上に見えなくても結構残っていて、乾燥してふわっと舞い上がったときにちょうどそこにいた人が吸い込んだりすると、4匹5匹入るだけで感染が成立するので危ないですね。

コメンテーター 水谷隼:
もう防ぎようがないじゃないですか。予防接種とか、免疫力を高める方法とか、何かないのかなって。

日本医科大学 北村義浩教授:
免疫を高めるワクチンは今開発中で、コロナのときに有名になった「モデルナ」という会社がノロウイルス対策のワクチンを去年の秋から3年ぐらいかけて世界中で治験をしようとしています。ですから、効果があれば3年後には我々の手元に届くと思うんですね。しかし今はない。
日本人だと大体生ガキを食べるということがリスクのある行為です。
加熱用として売っているものはやはりリスクがありますので、書かれているように十分加熱をして食べるということです。