物価高騰対策への支援も「微々たるもの」

同じく喫緊の課題として3月補正予算案に盛り込まれたのが物価高騰対策です。

富山市 藤井裕久 市長
「市民の皆さんは大変ですよね。燃料、電気代だとか含めて、給食費もそうだが、あらゆるものがどんどん上がっているので、国からの補助金、ともすれば市のお金も使いながら、しっかりと手当をしていきたい」

富山市にある介護福祉施設「新庄ヒルズ」では、冬場は暖房代が重くのしかかり、2施設で計約100万円にのぼります。

アポケアとやま 藤井明美 代表
「去年の秋くらいから、すべての値上げ値上げのところで。電気代の支払いになってくると、(数年前から)20~30%アップしている。本当に悩ましい」

事業者へ委託している施設の食事も値上げが決まり、苦しい状況が続いていますが、利用者の健康には変えられません。

アポケアとやま 藤井明美 代表
「たんぱく質は余計に摂らなければならないとか、飲み込めないから刻みにしないといけないとか、その人その人に応じた食事形態をつくるために、人手がかかるというところで人件費に関わってくる。そこらへんとお金の具合というのが、なかなかうまくかみ合っていないのが現実のところ」

富山市は、高齢者施設などに食費の物価高騰対策として、約1億3000万円を計上していますが、例えばデイサービス支援は定員1人あたり2300円。物価高には追いつかず「微々たるもの」と話します。

アポケアとやま 藤井明美 代表
「われわれのような業界の人間たちが賃金を上げて、物価も上がるなかで、どうやって会社の経営を上向きにやっていけるのかというような絵は描きにくい。少しでもいいから希望をもてるようなことを国にも訴えてほしいし、県も、市も」

物価高騰対策はもちろん、賃上げできる仕組みづくりなど継続的な支援を求めています。

新年度予算案は2月27日から始まる富山市議会3月定例会に提出されます。