有機フッ素化合物=PFASが、静岡市の化学工場周辺で高濃度で検出された問題を巡り、市民団体が市に対し住民監査請求を行いました。市が行った調査の総額を工場側に請求するべきだと指摘しています。
静岡市清水区にある「三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場」周辺では、発がん性が指摘される有機フッ素化合物「PFAS」が高濃度で検出されています。
静岡市がこれまでに行った水質調査の総額は665万円に上っています。
<清水PFAS問題を考える連絡会阿部浩基弁護士>
「有毒なPFASを排出した三井・ケマーズには、それによって対応せざるを得なかった静岡市に対して、調査費用相当額の損害賠償責任があると考えています。静岡市がそれを怠っているのはへっぴり腰だということで、住民監査請求を行いました」
地元住民や弁護士らでつくる市民団体は2月20日、三井・ケマーズがPFASを排出したにもかかわらず、静岡市が調査費用を負担するのは不法行為にあたるとして、市に対し、住民監査請求を行いました。
原因企業に調査費用の負担を求めるよう訴えています。
<清水PFAS問題を考える連絡会鈴木孝雄共同代表>
「今後これを機に、各地のPFASの運動をしている団体が原因者に対する負担を求めることをしていただければいいと思っています」
市民団体は、請求が棄却された場合、住民訴訟を起こす考えも示しました。














