宮崎県の新年度予算案を詳しく見ていきます。

県の新年度予算案は「みやざきの“真価”実感予算案」と名づけられていて、河野知事は、この名前に「前に進む“進化”」と「深堀りする“深化”」の2つの意味を込めています。

当初予算としては、河野県政発足以来、過去2番目の規模ということですが、どのような特徴があるのでしょうか?

河野知事は、重点施策として、3つを挙げています。


●日本一挑戦プロジェクトの着実な推進・・・16.1億円・35事業
●若者・女性を重視した人口減少対策の強化・・・8.2億円・13事業
●持続可能な未来に向けた基盤づくり・・・24.8億円・49事業

です。

「日本一挑戦プロジェクト」は、今年度から取り組んでいるもので、
●子ども・若者プロジェクト
●グリーン成長プロジェクト
●スポーツ観光プロジェクト
の3つのテーマがありますが、特に「子ども・若者」の分野を充実させるために「若者・女性」を強化させた形です。


「子ども・若者」を対象にしたものとしては、第2子の保育料について保護者の負担を現在の2分の1から4分の1に軽減する事業に2億700万円。

また、結婚支援サービスの利用を促進するため、民間のマッチングアプリなどの利用料を支援する事業に2400万円が盛り込まれています。
こちらは九州で初めてです。

「若者・女性を重視した人口減少対策の強化」には、若者・女性の県外流出を防ぐ意味合いがあります。


女性が働きやすい職場環境の整備や女性活躍の取り組みを行う企業に奨励金を支給する事業に9500万円。
若者のUIJターンを促進する事業に8100万円などとなっています。

これは、現在、三大都市圏に5年以上在住している人が対象の移住支援金について、1年以上5年未満の若者でも一定の要件を満たす場合、30万円を給付する事業です。


重点施策の最後の1つ「持続可能な未来に向けた基盤づくり」としては、宮崎空港と宮崎市内を結ぶ国際線接続バスの運行支援など、インバウンド向け二次交通対策強化に4100万円。
新規就農者の確保を図る事業に9億4400万円などとなっています。


また、3つの重点施策以外にも、再来年に県内で開催される「宮崎国スポ・障スポ」に向けて、アスリートと県内企業のマッチング事業など合わせて113億4400万円が盛り込まれています。

全体的に出産・子育て支援や若者の県内定着、交流人口の増加などが目立つ印象で、全国的に少子高齢化が進む中、こうした予算で宮崎が豊かになるのか注目です。