▼検討会ではどんなことが話し合われる?

―――西村教授は地震評価検討会の委員を務めていますが、会議では何を基準に判断が下されるのでしょうか?

(西村卓也教授)「13日は、地震の震源の位置と規模を示すマグニチュードを正確に判定して、それが基準を満たすかどうかということの議論がありました。マグニチュードは速報値が6.9だったのですが、マグニチュードは実は何種類かあり、『モーメントマグニチュード』という別の種類のマグニチュードが7.0以上で巨大地震注意、8.0以上で巨大地震警戒となります。13日の場合は、精査した結果、モーメントマグニチュードが6.7と判明したので、調査終了になりました」

―――モーメントマグニチュードの数値が大きいほど、南海トラフ地震につながりやすいと考えてよいのでしょうか?

「そうですね。地震の規模が大きくなればなるほどその周辺に対する影響力も大きいと考えられていますので、南海トラフ地震に対しても、より発生可能性が高まるということになります」

―――13日は臨時情報(調査中)の発表から約2時間で調査終了が発表されました。

「13日は午後10時半から検討会が開催されました。モーメントマグニチュードを計算するには地震後1時間~1時間半くらいの時間がかかります(※13日の地震は午後9時19分ごろ発生)。ですから検討会が始まった段階ではまだ精査中で、気象庁や地震に関係する機関などで解析しているわけです。その解析が終わったら検討会の中に持ち寄ります。観測の機関や観測点によってもマグニチュードが0.1程度変わることがありますが、13日に出てきた結果では、どの機関が決めても7を上回ることはないという結果になったので、最終的に調査終了となりました」