開幕まであと約3か月と迫った大阪・関西万博。会場建設費の増大などで厳しい声も聞かれる中、過去の万博を振り返り『成功のカギ』を探りました。
『万博を成功させよう』機運に満ちていた1970年「大阪万博」
大阪万博が開幕したのは、55年前の1970年3月でした。当時の新聞のテレビ欄を見ると、大阪万博の開幕に合わせ、民放全局が特別番組『幕ひらく日本万国博』を共同制作したのです。
【幕ひらく日本万国博より】
(総合司会 黛敏郎さん)「ここで試しにテレビのチャンネルを他のところに回してみていただけますか?NHK以外はどのチャンネルからも私の顔が映るはずです」
民放全局をあげての見どころ紹介。当時の興奮ぶりが伝わってきます。番組に携わった毎日放送の当時の報道部長は…
(元毎日放送報道部長 北野栄三さん)「今から始まる万博のこれでとにかく一番面白い部分を、どう見たらいいかっていうことがわかる番組にしようと。規模から考えて、一緒にやろうかという話が(民放で)ほぼ自然に生まれたと思います」
当時民放全局と博覧会協会が協力し、共に万博を成功させようという機運があったといいます。
(元毎日放送報道部長 北野栄三さん)「報道部長会が博覧会協会内部の会議に出席して意見を言う。そういうことはありましたね。協会はそれを聞いたら、ちゃんとそのとおりやってくれた」