13年ぶりの津波警報 命を守るための備えと見えた課題



▽防災無線の呼びかけ
「すぐに高台へ避難してください」

ことし4月、沖縄地方に発表された津波警報。東日本大震災以来、県内では13年振りとなる津波警報の発表に緊張が走りました。

▽避難した石垣市民
「今まで感じたことのない恐怖感」
▽避難した名護市民
「孫と一緒に車でここまで来ました。まだチムドンドンしています」

課題として浮き彫りになったのは「車を使った避難」です。県内各地で高台へと避難する車が列をなし、渋滞が発生しました。

気象庁では徒歩で避難ができる人については、原則、車を使わないように呼び掛けています。

▽沖縄気象台 高嶺 透 地震津波防災官
「車を必要とする方が渋滞に巻き込まれて、避難ができないということも避けないといけません。原則、徒歩での避難を呼び掛けています。もちろん、車がどうしても必要な方もいるかと思いますし、その辺は事前に周辺で調整などをしていただけたらいいかなと思っています」

沖縄気象台の高嶺さんは、車が無ければ避難ができない人たちのために、「誰が車で避難するか」を事前に地域で話し合う必要があると指摘します。更に、避難経路や避難場所についても注意すべき点が…。

▽沖縄気象台 高嶺 透 地震津波防災官
「避難する経路や避難場所を、1か所ではなく複数用意していた方がいいと思います。避難経路を1か所だけに絞っておくと、例えばそこが通れなくなったり、ビルが倒れたり、橋が壊れたりといったことも想定されるので、迂回するような形で避難経路はいくつか用意しておいた方がいいです」

例年にはない災害が相次いだ2024年。様々な事態に対して、「今できる備え」を改めて考える1年となりました。