赤字路線の存続訴え“モノ言う株主”に
増便を求める自治体の一方、別の目的でJRの株主になった自治体もあります。

岡山県の北部に位置する真庭市は今年7月、JR西日本の株を取得しました。金額は亀岡市と同じ1億円分、念頭にあるのは真庭市を走るJR姫新線の存続です。

真庭市・太田昇市長
「姫新線が走っておりますけども赤字路線で、場合によったら将来廃線とか現実に内部では検討している面もあるやに聞きますからね」

姫新線は「中国勝山・新見間」でかかった営業費用約4億円に対し収入は1000万円。収入の40倍もの経費がかかる“赤字路線”です。
真庭市民
「寂しいいうんか、利用者が少ないような感じ」
姫新線を利用・高校生
「『汽車』なくなったら通学厳しいんで学校変えるかもしれない」
真庭市は今後、株主として「赤字路線の存続を要望していく」としています。

真庭市・太田昇市長
「内部補助という考え方で、儲けるところで儲けて利益を出すところで利益を出して、それを赤字のところに回していくことを前提に民営化された。全国ネットを持った鉄道会社ですから国民の足を守っていく使命は当然あると思う」
都市部に比べて駅の整備が遅れていることも利用が進まない一因だと指摘。市内の駅では未だICカードが利用できません。
真庭市・太田昇市長
「ICOCAを使えるようにすべきだと。私も1回だけ岡山駅で『ICOCA』で入って(真庭市に)帰ってきたら使えない。私も(姫新線に)乗ろうと思いましたけど、あの便数では乗れない」
設備を整えたり、便数を増やしたりすることで一定の利用者増は見込めると主張しています。

真庭市・太田昇市長
「“やがて廃止するようなところに先行投資をするか”というようにも取れないわけじゃない」