増便求めるも…“1時間1本”のまま

嵯峨嵐山駅の先にある「亀岡・園部間」。
亀岡市民
「昼間1本しかないんで、1時間に」
昼の時間帯が、おおむね1時間1本に減便されたままなのです。
亀岡市民
「時間を調整するのが難しい。向こう(目的地に)着いて時間余ったりとか全然ある」
亀岡市在住の高校生は進学を機に「嵯峨野線園部行き」を利用するようになりました。
嵯峨野線を利用・高校1年
「園部行きは『1時間に1本か、少ないなあ』と思って見てたんですけど実際に乗ってみると少ないですよね」
この日は期末テストで昼前に下校できるはずでしたが電車が来ないため、学校で友人と時間を潰していたといいます。
嵯峨野線を利用・高校1年
「学校の終わる時間と電車が微妙にかみ合わない。1本ずらさなあかんなとか考えるのはめんどくさいというか不便」

亀岡市の”大動脈”ともいえる嵯峨野線。「亀岡・園部間」の便数が増えなかった理由についてJR西日本は「利用状況等を総合的に勘案して決定している」としています。
不便なダイヤを改善するため、動いたのは自治体でした。

亀岡市・桂川孝裕市長
「議会に1億円のJR西日本株を取得するための予算を要望した」
亀岡市は今年9月の議会でJR西日本の株を1億円分取得する予算案を可決しました。自治体がJR株を取得するのは極めて異例のことです。
亀岡市・桂川孝裕市長
「嵯峨野線の増便及び復便の要望をしてきた。我々としてはしっかりと株を取得しながら意見も言わせていただき、共にまちづくりを進めていく必要があると考えている」
これまでに駅舎の整備やバリアフリー化などに約56億円を負担するなどJRを支えてきた亀岡市。

さらに、先月から無人駅となった市内の駅では来年3月からトイレの管理も市が行うことになりました。
亀岡市・桂川孝裕市長
「利用が少ないならその分を多少、行政も担っていく必要がありますし、地方自治体としてJRと向き合っていくことも必要じゃないか」
今年度中に1億円分を取得する予定で株主総会にも実際に出席し、減らされたダイヤの復活を求める意向です。