不服はない

2024年11月5日、判決の日。

裁判長は女の特性について、「妊娠判明後、母親や交際相手に具体的に相談し、生活を改めるなど、女の子を養育するために取り得る方策を取らないまま出産に至り、殺害を決意しており、身勝手かつ短絡的というほかない。他方で、境界知能、注意欠陥多動症を有し、後先を考えた判断ができずに孤立していったことや、出産に伴うストレスの中で衝動的に犯行に及んだこと等に影響しており、この点は一定程度斟酌できる」と弁護側の主張を一部認めた。

また、殺意については「そうすれば女の子が死ぬと承知の上で、生まれたばかりの女の子の全身にブランケットを固く巻き付けて放置しており、殺意は強固なものであったといえる」と検察側の主張を支持した。

女に懲役5年の判決が下った。

女は、不服はないとして判決を受け入れ、刑が確定した。

命を絶たれた女の子は事件後、女によって名前を授けられ、女の立ち合いの元、火葬が執り行われた。