「責めても責め足りず、一生悔やみ続けていく」
検察側は「自ら産んだ子の死体を物のように扱う態度が表れた冷酷な犯行」「女がこの生命を軽んじていることは明らかである上、犯行を回避する他の手段もあったのであり、動機は身勝手かつ短絡的で、酌量の余地は一切ない」などとして、懲役6年を求刑。
一方で弁護側は「人目につく海岸でたき火をして女の子を焼くというのは突発的なもので、強固な殺意はない」「罪の大きさを認識し、月命日には女の子に手を合わせるなど後悔と謝罪の日々を送っている」などとして、懲役3年が妥当とした。
最後に、女が証言台に立って口を開いた。
「今回の事件では私の身勝手な行動により、たくさんの人を傷つけてしまいました。家族はもちろんのこと、子どもを持つ家庭、子どもに恵まれず悩んでいる家庭、今回の事件を知って不快な思いをした人たち―」
「私が今回一番傷つけ、苦しめ、たったひとつの命を奪ってしまった娘に対しては、私が唯一守れる立場でありながらも、生まれたばかりの娘に対し、本当に酷いことをしてしまったと反省しています。娘にこんな酷いことをしたのが母親である私自身だと思うと、自分を責めても責め足りず、一生悔やみ続けていくと思います」
「娘のことを忘れることなく、反省し続け、毎日供養をし、娘の冥福を祈り続けることを約束します」
約6分間にわたって意見を述べた女は、中盤と最後に「本当に申し訳ございませんでした」と頭を下げた。