開港から16年、地元にとって悲願の「神戸空港国際化」が決まりました。国際化への扉を開けたのは「2018年の台風21号」だと関西学院大学経済学部の上村敏之教授は解説します。


―――関西3空港懇談会が行われ、神戸空港の国際線化で合意しました。大阪・関西万博へのチャーター便で運用を開始。2030年めどに国際線が就航、1日の発着が最大40回です。「歴史的経緯に十分配慮しつつ、関空・伊丹を補完する空港として、効果的に活用していく必要がある」とありますが?

関西空港 元々は神戸沖

歴史的経緯というのは、元々、関西国際空港は神戸沖に作る予定だったんです、それを神戸市が蹴ってですね。蹴った後に空港が欲しいとまた言い出して空港ができた。なので国際空港では駄目だと言われちゃったわけです。日本で一番規制されている空港で、時間もそうですし、国際化ができていない空港はないと思います。

―――上村教授によりますと「合意のきっかけは2018年の台風21号」どういうことですか?

この台風は非常に甚大な影響を関空にもたらしたんですね。高潮が空港内に入り、さらに連絡橋が使えなくなったんですね。このときの経験があって、国際空港のリスク分散をしないといけないという議論が出てきます。それによって神戸空港の国際化が進んだという側面もあるんです。