木村沙織:
よろしくお願いします。元気?なんかこういうの恥ずかしい。
古賀紗理那:
恥ずかしいですね。めっちゃ恥ずかしい。緊張しませんか。
木村:
するよ〜。でも紗理那がいるから、紗理那にしゃべってもらう。
古賀:
え、今日も質問するんですか沙織さん(笑)。

この日、合宿中の女子日本代表を訪問した木村さん。東京五輪後から代表のキャプテンに就任した古賀について、次のように話した。
木村:
発言もやっぱり頼もしいし「私が先頭に立って引っ張る」っていうのを、練習のアップの時の表情から(感じる)。アップの仕方から全然違うし、もう尊敬の眼差しで練習を見ていました。「私も(キャプテンの時に)こうすれば良かったんだ」みたいな感じで。キャプテンを自分がやってた時はみんなどこに着いていけばいいのかっていう感じだったんじゃないかなってすごく思う。大丈夫だったかな~とか、すごく思うけど、(古賀は)すごく頼もしいです本当に。
古賀:
もう私は本当にずっとテレビで見てた人だったので、沙織さんがキャプテンだった時は沙織さんをずっと見てました。練習の時、プレ-とかを。もったいないじゃないですか。「ちゃんと見ておかないと」っていう気持ちでずっと見てました。
木村:
すごく嬉しい。鳥肌が立ってる。そんなに見られてると思ってなかった。
古賀:
ずっとテレビで見てたので、その選手と一緒のコートだったり、一緒のチームでできるっていうことがすごく嬉しかったですし、いつもはなんかニコニコされてるんですけど、試合になったらすごい。「全部私に持って来い」じゃないですけど、なんかそういう気持ちで試合されてたのがずっと印象に残っています。

共通点が多い二人の決定的な違いとは
キャプテンでエース、右利きでポジションも一緒と、共通点が多い二人だが、決定的な違いがある。それはスパイクを打つ時の視線だ。木村:
(スパイク打つとき)ブロック見てる?
古賀:
ブロックは見てるんですけど・・・
木村:
そりゃ見てるよね。打つ瞬間。まぁそっか、レシーバーも見てる?ブロッカーを見てる?
古賀:はい。
木村:
一番ブロックを意識してる?
古賀:
はい。後ろ(レシーバー)見てますか?

木村:
私はあんまりブロックは見てなかったの、どっちかっていうと。ブロックを見て打つのが怖すぎて、あまりブロックを見てなかったから、ブロックを視野に入れるっていうよりかはブロックがいないところ、いないところだったらレシーバーも見えるじゃん、間が空いたりとか、どう動いてるとか。
ブロックをちゃんと見て打ってるんだなって、紗理那のプレーを見てて思うから、間とかインナーとか。それちゃんと見えてるんだなってすごく思う、いつも。
古賀:
わたしは逆にディフェンスはそんなに見てないです。トスは見てるけど意識はブロッカーで、どのタイミングで跳ぶんだ?跳ぶんだ?って目をめっちゃ開いて(笑)
木村:
そうなんだ。
古賀:
ハイセットとバックアタックのときは、もうめっちゃ見てます。普通のときは、私のトスは速いからそんなに頑張って見なくても、常にブロックが視界に入ってくるからそこまでですけど、ハイセットはもうガン開きして。
木村:
どっちに出してくるんだ〜みたいな。こっち来るか?こっち来るか?みたいな。
古賀:
沙織さんの考え方っていうか、見方がすごく気になっていたので、話を聞けて面白かったです。
木村:
(古賀は)もともと打つ時の選択肢が多い選手ですし、コースの幅も広い選手なので、コースの幅が広ければ広いほど、言ったらどこにでも打てるっていうか。だから、どのタイミングでどこを選択するっていうのがすごく大事になってくるから、そういうのが聞けて嬉しかったですし、やっぱ、無限だな~と思って、楽しいなと思った。
