約100年前に発生した近畿北部での地震 700ページ以上にわたる記録
日本海側で懸念され、予測が難しい海域活断層地震。実は、約100年前、近畿北部でも起きていました。
昭和2年(1927年)に発生した北丹後地震では、2~3mの津波が押し寄せたという記録が残されています。当時、京都府がまとめた資料では、北丹後地震について700ページ以上にわたり記録されています。地震や火災で、現在の京丹後市などで約3000人が亡くなりました。資料には津波の様子も詳細に記されていました。
【資料より】
「海岸に面せる地方では、發震(はっしん)と共に俄然(がぜん)海水は平生(へいぜい)の水位より一丈餘(よ)を增(ま)した」※一丈=約3m
「出漁中であった漁船は其(この)波動の爲(ため)に三四間(けん)も離れた陸上に打揚げられるなどの騒ぎ」※三四間=5~7m
現在の京丹後市で、「海水が3mあまり上昇」「漁船が5~7m離れた陸地に打ち上げられた」と津波の様子が記録されていました。津波は確かに発生していたのです。