「投票行かない」選挙を前に若者の本音は
藤森祥平キャスター:
今回の立候補者1344人のうち、40代から60代が77.4%であるのに対し、20代はわずか1.6%です。

トラウデン直美さん:
20代は25歳以降しか被選挙権はないので、そもそも少なくなるとは思いますが、選ばれる・選ばれないは置いておいて、被選挙権をもう少し下げてもいいのかなと思います。
若い人たちが抱えている個別の悩みや状況はいろいろなデータやヒアリングでわかりますが、その空気感は同世代の方がぐっと身近に感じると思います。近い世代の候補者はわざわざ説明しなくても「今こういう状況で、こういうところがしんどい」というのを伝えてくれる、「応援したい」と思える候補者になるのではないかと思います。
一方で、それでも当選しないんじゃないか、当選したとしても本当に通るの?という気持ちがあるのもわかります。
小川キャスター:
安野さんは30代で都知事選に出馬されましたが、実際に立候補してみてどうですか。

AIエンジニア SF作家 安野貴博さん:
20代30代で立候補するのは、相当なハードルがあると立候補して思う。海外と違って、有権者の方から見て、日本だとまだ20代、30代だと経験が少なすぎるっていう見方もあります。
今の仕事を辞めて立候補しなければならないなど、キャリア上のリスクも相当ありますよね。そういう意味では2世3世のようなリスクの少ない人しかチャレンジしづらい状況はまだあると思います。
藤森キャスター:
総務省による投票率の数値を見ると、前回の衆院選は全体で55.9%のうち、20代の投票率が36.5%と世代別で最も低くなりました。

なぜ投票所になかなか足が向かないのか街で聞いてみました。
大学2年生(20)
「私はあまり行く予定はない。投票に行っても自分の投票で変わる感じがしない」
大学院生(24)
「50代以降の方が投票率も多くて、その人たちの意見が反映されやすいっていうことから、若者がいっても意味がないんじゃないかなって」
大学4年生(21)
「友達との会話の中で、政治や暮らしについての会話をあまりしない。そういう機会が普段ないから、そもそも興味を持たない」
安野貴博さん:
投票は行った方がいいと思いますし、意味もあると思います。ただ一方で、マイノリティになってしまっている若者が、投票に行っても意味ないんじゃないかと思う気持ち自体は共感できます。