16歳が政府を動かす 台湾の「政策提言サイト」
藤森キャスター:
台湾では若い世代が政治に関わる方法として、政策提言サイトというものがあります。
例えば幼稚園での虐待を防止する制度の見直しなど、誰でも提案ができて、いわゆる「いいね」の数が5000人以上マークされると、それだけで政府が検討します。そしてその回答をしっかり公開し、議題に上げることを約束しています。

例えば2019年、タピオカのストローの脱プラスチック化。16歳の少女が提案をして、実際に台湾政府を動かしていきました。
このサイトを作ったのが、デジタル担当の大臣として有名なオードリー・タン氏です。「プラスチックストローに慣れてしまっている年上の世代には出てこない若い人ならではのアイデアだ」と。

4年前にオードリー・タンさんにインタビューしたときに衝撃だったのが、政府の方が若い人たちに自ら向かっていって積極的に声を聞きに行く。それをパフォーマンスではなく、貴重な行動だと思ってあえてやっている。そうすると、選挙権を持つ前の子たちが、自分たちも繋がれるんだという気持ちになって育てていけるということでした。
トラウデン直美さん:
これだったら方法もSNSやインターネットに慣れている人たちが親しみやすい制度で、ものすごく取り組みとして面白いですね。
小川キャスター:
若者からの意識を吸い上げようという思いが伝わってきますね。

安野貴博さん:
こうした取り組みは日本でもできると思います。選挙しか自分たちの思いを届ける場がないということではなく、いろんなやり方でいろんな世代の意見を聞ける仕組みを作ることで、再び政治に対して期待ができるようになるんじゃないかなと思っています。
トラウデン直美さん:
なかなか政治のことを普段話す機会がないと言ってましたが、そういった雰囲気から変えていく。学校とかで、フラットに「どう思う?」って話せる環境作りはこういった取り組みからもできるような気がします。
小川キャスター:
若い世代に自分たちがちゃんと当てにされている、頼りにされているんだという意識をもっともっと持ってもらうために、上の世代からまず変わっていかなきゃいけないなと思います。
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<プロフィール>
トラウデン直美さん
慶応大学法学部卒
環境問題やSDGsについて積極的に発信
安野貴博さん
東大卒のAIエンジニア SF作家
都知事選でAI選挙を展開し5位

















