2019年の台風19号災害から間もなく5年となります。
浸水被害を受けた飯山市の老舗の酒蔵は、今年で創業150年を迎えました。
復興への感謝を伝えようと、4日、蔵の見学会が開かれました。


地元の水と米にこだわった日本酒「水尾」。

4種類の水尾を飲み比べるテイスティングが行われました。


参加者:
「味は女性でも(飲みやすい)甘口で。日本酒って辛いなというイメージよりもワインみたいな、そういうあたたかい感じ、とてもよかったです」

参加者:
「散々飲んでいますが、結構僕は水尾のファンでこちらのお酒大好きで、特に一味と辛口が好きなんですけど、すごくおいしいお酒だと思います」

今年、創業150年を迎える飯山市の「田中屋酒造店」。

5年前の2019年、水害に見舞われました。

酒蔵がある飯山市では、台風19号による大雨で千曲川の支流・皿川(さらがわ)が氾濫。


酒蔵も1メートルほど浸水し、酒造りに使う機械や、こうじを作る麹室(こうじむろ)が使えなくなりました。

復旧作業には、全国のファンや県内の酒蔵の仲間が次々と集まりました。

水没した麹室も再建し、被害から1か月半で新酒を仕込む準備が出来ました。

12月3日の朝礼:
「一番応援してくれた方が期待しているのが、元通りのうちのお酒、おいしい“水尾”を飲みたいという気持ちで応援してくれているので、しっかりといつも通りのお酒を仕上げられるように」

田中匠(たくみ)さん。

水害の後、勤めていた首都圏の会社を辞め、実家の酒蔵に戻って「水尾」の復興に力を尽くしてきました。

田中屋酒造店 田中匠専務:
「自分の父であり、社長の方からも、もう一度起き上がるのに戻ってきてくれないかと父親から初めて頼られたので」