この日、丸山さんは2年前にICT機器を導入した患者を訪ねました。筋肉が弱まる難病『ALS』を患っている北村弘(66)さんです。日常生活で手が動かせなくなり、不便さを感じていました。

ALS患者 北村弘さん
「エアコンつけて」

スマートスピーカーを使って、音声で家電を操作できる環境を整えました。また、タブレット端末は足元のボタンスイッチで操作しています。

丸山雄也さん
「これをポンと押すと、ニコちゃんマークとか、なんかスタンプみたいなのが入ります」

メッセージアプリの基本操作や便利な使い方を教えるのも、丸山さんの仕事です。

ALS患者 北村弘さん
「丸山くんみたいに、病院の先生以外でもこうやってサポートしてくれる。親切に対応してくれるので良いです」

丸山雄也さん
「寄り添う形で、本人の要望や家族の要望をきちんとうかがって支援をするということは、常に心がけています」

身近にあるICT機器を使ったサポートが、北村さんの新たな世界を広げています。

ALS患者 北村弘さん
「自分で文章を入れて投稿するというのは、すごく緊張もしますけど、みなさんから見てもらって、時々コメントもいただくので、すごく励みになるし、楽しみでもあります」

北村さんの妻・秋江さん
「私たちは使っていても、よくわかっていないから不安になるじゃないですか。話を聞くと安心して使えるので。外に出て行く楽しみもできたので、よかったなと思っています」