現時点で、台風11号の予報円には、過去に大きな被害をもたらしたルートも含まれています。予報円の東よりを通る場合には特に警戒が必要です。
対馬海峡付近を通過する際の中心気圧も950hPa前後で、中心付近の最大風速も40m/s以上と予想されています。強い勢力のまま北上するため気になるところです。

一方で、広島に猛烈な風をもたらした平成の3つの台風と今回の台風11号を比べると、大きく異なる点があります。
当初は非常にコンパクトだった台風11号。沖縄近海で近くにあった熱帯低気圧の雲も取り込んで、雲域は大きくなりました。

ただ、沖縄付近での暴風域の大きさを他の3つの台風と比べると、明らかに違いがあります。今回の台風11号はそこまで広くありません。
仮に平成時代に記録的な暴風をもたらした台風と同じようなルートを通ったとしても、同じように記録的な暴風をもたらすわけではないかもしれません。
とはいえ、予報通りの勢力で北上し、特に予報円の東よりを通った場合は、それなりに広島県にも大きな影響が出ることが考えられます。その場合には、特に「風」と「波」には警戒が必要になってきそうです。

この週末は最新の台風情報を確認しつつ、台風への備えを再確認する機会にしてはどうでしょうか。