振込口座の会社社長を直撃
さらに実態を探るため、九州に向かった取材班。堀江貴文さんになりすました投資詐欺、その被害者が振り込んだ口座の会社を訪ねました。
会社の前で待っていると…

――すみません、(社長)ですか?
社長「はい」
記者に驚きながらも、淡々と取材に応じた社長。口座が詐欺に使われていると認め、こう主張しました。
口座が詐欺に使われた会社の社長
「仕事関係で繋がった人にやられたって感じですね。僕の口座のIDとか、パスワードを変えられて、(口座が)完全に向こうのものになっているんですよ。自分の口座を取られて、それを勝手に使ってやりとりしている。詐欺に使っている」

社長によると、知人の紹介で出会ったX氏と共同事業の話が持ち上がり、2023年9月、その事業のために口座を開設したといいます。
そして、その口座の運用をX氏に任せ、IDやパスワードなどを渡したところ詐欺に使われてしまったというのです。
口座が詐欺に使われた会社の社長
「いや、もう最悪っすね、率直に言うとほんと最悪ですよ。それは僕の管理ミスっていうのは絶対あると思うんですけど、もちろん詐欺で使うつもりとかはなかったですし」
その上で、口座を奪ったX氏について…
口座が詐欺に使われた会社の社長
「その人物(X氏)自体は、僕もバカだなと思うけど、全く知らないんですよ。だから(X 氏は)名前も『これ偽名ですからね』って言ってて付き合ってはいたんで、今も素性は知らない人ですよね」
X氏とはその後、一切連絡が取れなくなったといいます。安易に他人に会社の口座を渡した結果、社長は民事裁判で1000万円あまりの損害賠償命令を受けました。
一方、被害者が振り込んでしまったお金は、戻ってくる可能性はあるのでしょうか。弁護士は口座にお金が残っていても、他の被害者と分け合うことになるため、少額しか戻ってこないケースも多いと話します。
葛田勲 弁護士
「100万円の口座に7件も8件も法的手続き(返還請求)が入っているということもあります。これはもう運にかなり左右されるところもあります」
さらに取材を進めると、口座だけでなく会社ごと詐欺グループに乗っ取られたという人物にたどり着きました。














