3時間を超える試合 「歴史的な大きな一歩」を次へつなげる

迎えた、試合当日。

白子くんの父
「高校に入って変わったのかな、と」
白子くんの祖母
「自信に溢れていて、目も輝いて生き生きしているから良かったな、と嬉しく思ってます」
白子くんの母
「野球が大きいです。一つの目標ができたんで」

ーーご自宅ではどんな話をしましたか?
岩本くんの母
「いつも通り練習頑張ってきたことを出せるといいね、と(伝えました)」

ピッチャーは3年生の首藤理仁くん。序盤からヒットを打たれますが、5月に野球を始めたばかりのクマガイ・クリストファーくんが見事なキャッチ。

そして、青鳥の攻撃です。

1番ショート・岩本くんがライト前ヒット。これが青鳥の選手が、公式戦で打った初めてのヒットとなりました。その後も、相手の猛攻は続きますが、ひとつひとつアウトを積み重ねていきます。

白子くんはスタメンを外れましたが、キャプテンとして、チームを鼓舞します。

岩本くん
「『お前は大丈夫だ』って言ってくれたんで、白子先輩は心強い」

大差がついた5回裏。白子くんが代打として打席に。岩本くんもエールを送ります。

久保田監督
「『3年間集大成だから一生懸命空振り三振でいいから振ってこい』と」

結果は三振。66-0で敗れたものの、3時間を超える試合を最後まで戦い抜きました。

久保田監督
「特別支援学校として全国で初めて出場できたということが、まず大きな一歩、歴史的に非常に大きな一歩だなと思っています」

岩本くん
「ヒット打てたのが一番うれしい」

ーー白子さんとも最後の試合となりましたが
「寂しいです、正直。ありがとうしか言えない気持ちです」

白子くん母
「もう感動ばっかり。感動しましたね」

白子くん
「やっぱり悔しいなと思いました。最後の試合も勝ちたかったし、悔しいです」

久保田監督
「他の特別支援学校で硬式野球をやりたい、でもなかなかできない現実はありますから、(青鳥の選手が)一生懸命頑張ったプレーを見て、次の特別支援学校の子たちが硬式野球の舞台を踏めたらすごくいいな、と今思っています」