教師は「天職」でも…現場で抱いた思い
寺澤さん夫婦が飲食業を志したのは2年前、2人はその時教師でした。
祥さんは高校で、智恵さんは高校と小学校で教壇にたってきました。
2人とも在職中はやりがいに満ちていたといいます。
智恵さん:
「自分には天職だったと思うぐらい楽しかったです。(子どもたちの)一生懸命な姿に伴走できるというのがすごくやりがいがあった」
充実した日々を過ごしていた2人に退職を決意させたのは、学校現場での”ある気付き”でした。

智恵さん:
「家庭のあり方が年々変わってきている。初任の時より9年たった時の方が、子どもたちの自由に使える時間がとても少なくなっているなって。《第3の居場所》として何か寄り添えるところがあればいいのになと」
2人は教師として働きながら、共働きの家庭が増えたこと、子どもが親と過ごす時間が減っていること、そして親に余裕がなくなってきていることを感じていました。親の疲れを癒し子どもたちがもっと笑顔になることができる家と学校以外の《第3の場所》を作りたいー。2人が導き出したのが「食」でした。

祥さん:
「食べることはほとんどの人がすること。だからこそ色んな人が年齢や性別・職業を問わず集まってくれたら、それでまた生まれるものがあるかもしれないなと」