14歳で「パイプカット」障害のない少年も手術対象

優生手術の被害を受けたのは、障害がある人だけではありません。可憐な造花を
丹念に作っていくのは、北三郎さん(※活動名)81歳です。
仙台で生まれた北さんは生まれてすぐに母親を亡くしました。父親やその再婚相手との折り合いが悪く、学校にもなじめなかった北さんは、教護院(現在の児童自立支援施設)に入れられました。
14歳の時、ある日突然、職員が病院に連れていきます。
(北三郎さん)
「『俺帰るよ、別に悪いところはない』と言ったんだよね」
「看護婦さんに呼ばれて背骨に注射を打たれたんです。その時に意識朦朧としちゃって…」
予想もしていなかった手術を受け、激しい痛みに苦しんだ北さん。後日、施設の先輩から自分が受けた手術は、パイプカット=男性の不妊手術だと知り、がく然とします。
