かつて優生手術に携わった精神科医が証言した

優生手術に携わった経験のある精神科医がMBSの取材に実名で応じました。岡田靖雄さん、93歳です。1950年代から60年代にかけ、都立病院の精神科に勤めていました。
(岡田靖雄さん)
「年に2回、医局の黒板に優生手術の対象になる人がいたら、名前を書きだせと」
「同じような知的障害の人が生まれては困ると思って、医局の黒板に、その(人の)名前を書いて」
岡田さんは、中度知的障害がある女性患者が、男性患者と性的な関係を持ったと知り、その女性の名前を黒板に記入。本人の同意は得ていませんでした。実際に手術が行われる際も助手を務めたといいます。
――ためらいみたいなものはなかったですか?
(岡田靖雄さん)
「いや、ですから、日常業務のひとつだったわけですね。言ってみれば、この患者さんに電気痙攣療法をやるかどうか決めるのと同じように、日常の仕事としてやったわけです」
「加担の事実をはっきりさせることが、加担の責任を取る一番の方法だと」
「証言を求められれば、這ってでも行って証言する、それが僕の息がある間は責任だと思っています」
