特集は終戦77年。戦時中、宮城県から1500キロ離れた中国の満州に、仙台市からの移住者が暮らした「仙台村」と呼ばれる集落がありました。


この仙台村で終戦を迎えたある男性の88年の生涯です。

■満州・仙台村で終戦を迎えた男性、丹野茂夫さんとは

2020年、仙台村で終戦を迎えた1人の男性が亡くなりました。丹野茂夫さん享年88歳です。


2014年当時の丹野茂夫さん:
「昔のことだから、もうどうでもいいとなってしまうのは寂しい感じになる。そうあってほしくない」


亡くなる前、丹野さんから渡された映像です。23年前、1999年の中国。
丹野さんは、この時、66歳です。


とある農村部に到着すると、記憶をたどるように集落の中を見て歩きます。

丹野茂夫さん:
「沼だったんだここ」


映像に映っていたのは、戦時中、丹野さんが暮らした「仙台村」があった集落でした。仙台村で家族を亡くした人たちが、慰霊碑を建立。丹野さんも父親と妹を亡くしました。


その後も毎年、中国へ向かい現地での慰霊を続けてきました。


丹野茂夫さん:
「私に課せられた宿命なのかな」