■動き出した「飛燕」復元プロジェクト


飛燕の復元プロジェクトが動き始めました。向かった先は、茨城県小美玉市。航空自衛隊の百里基地もあるこの街で、飛燕のレプリカがつくられています。


(ドレミコレクション 武浩社長)
「どうもお久しぶりです」
「おー、すげー。だいぶ進みましたね」

(日本立体 齊藤裕行社長)
「仮組みしておきました」

「乗ってもらって大丈夫です」



「私は仕事でやっているのですが、私も武さんもただ飛行機が好きなだけではこういうことできないから…」

「やっぱり何か平和教育というと大げさだけどそれにつながるようなものづくり」

「これで少しずつ局面を作り出していく」


日本立体の齊藤裕行社長。これまでも博物館などに展示する飛行機の実物大レプリカを手掛けてきました。すべて1人で手作業で作り上げます。

飛燕は倉敷にある実物を採寸し、細部まで忠実に再現します。

(日本立体 齊藤裕行社長)
「本物なんです、操縦桿です」

可能な限り当時のパーツも取り寄せて使います。武さんの想いに賛同して復元を引き受けたといます。

(ドレミコレクション 武浩社長)
「これからも後世に残したいというのが、我々の考えが合致したところで」


(日本立体 齊藤裕行社長)
「この飛行機がなぜあるのという話から、実は80年前にこういう戦争があったんだと話していただければ」

順調にいけば来年5月頃には完成する予定です。

(ドレミコレクション 武浩社長)
「捉え方は色々あると思います」

「この飛行機を見て色々感じること」

「こういう武器があったということ、戦争の理不尽さとかその矛盾とか」

「飛燕をきっかけにずっと伝えていってほしいと思います」

多くの人の命が奪われたあの時代。80年近くの時を経て、翼は新たな語り部として蘇ろうとしています。
(*倉敷市にある飛燕の実物は破損が激しく、安全に見学できる環境が整うまでは一般公開はしないということです)