クライシスアクター=危機を演じる俳優。マリウポリの爆撃現場で、そう揶揄された妊婦がいます。彼女は被害をでっち上げていたのか?私たちは日本で初めて彼女にたどり着き、真相を独占取材しました。
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■病院への攻撃…懸命に脱出を試みる女性や子ども達
激戦の地・マリウポリ。

「急いで!」
医師らしき男性が叫びます。
窓という窓が割れ、瓦礫が積もった中庭。両脇を抱えられた女性や、子ども達が懸命に脱出を試みます。産婦人科と小児科の入った病院が攻撃されたのです。

ストレッチャーで運ばれる女性もいました。大きなお腹をかばうようにさすっていましたが…母子ともに助かりませんでした。
そして、多くの荷物を抱え、階段を降りる妊婦も。大きなお腹で、額からは血が流れています。その姿は世界で大きく報じられました。


当時、停戦が合意されていたマリウポリの病院への、突然の攻撃。ロシアに対し「非人道的な戦争犯罪だ」と批判が集まりました。
すると、ロシア側は…

この女性が「被害を受けた」と嘘をつきウクライナが戦争犯罪をでっち上げた、と主張したのです。
さらに、国連の安全保障理事会でも。

ロシア・ネベンジャ国連大使:
「この人は2枚の写真で2人の女性を演じている」