■忘れてはならない歴史「戦争遺構をめぐる平和学習のツアー」

観光地となった蒜山、語られることのなかった歴史に光が当たろうとしている

観光地となった蒜山で語られることのなかった歴史に、今、光が当たろうとしています。

蒜山演習場の遺構を記した地図

(真庭観光局 中原伸介事務局長)
「学生さんや、一般のお客さんに配って説明する資料です。蒜山は戦争とか平和学習とかのイメージが全くないところだったので」

真庭観光局が郷土博物館の前原館長らと連携

蒜山演習場の遺構を記した地図。真庭観光局が郷土博物館の前原館長らと連携し、戦争遺構をめぐる平和学習のツアーを企画したのです。

ツアーの参加者

(参加者)
「蒜山にこんなところがあったなんて、広いな」

今後、修学旅行生などに蒜山の過去と今の両方を知ってもらう

今後、旅行会社に売り込み、修学旅行生などをターゲットに蒜山の過去と今の両方を知ってもらおうとしています。


(蒜山郷土博物館 前原茂雄館長)
「演習場の遺跡をきちんと保存する、活用するということは、日本が戦争に関わった被害と加害の側面のうち、『加害というものをきちんと見つめ直さなければいけないよ』ということを語りかけていると思う」

「これから、平和や戦争の問題を考えるための証人として活かしていくという方向に持って行くと、そういうことが求められている気がします」

忘れてはならない歴史を伝えている

穏やかな蒜山の風景に溶け込んだ戦争の爪痕。忘れてはならない歴史を伝えています。

「保存する際の資金の問題などまだまだ課題も多い」

(スタジオ)
前原さんによりますと、戦争遺構には個人の所有物も多く、保存する際の資金の問題などまだまだ課題も多いということです。