■「蒜山なんかには行くな」蒜山原陸軍演習場の当時の様子を知る人が




蒜山原陸軍演習場。8000ヘクタール以上の広さを有し、日本最大の軍事演習場だったと言われています。作られたのは1935年。日中戦争がはじまる2年前のことです。
起伏のある蒜山の地形が中国大陸に似ていることから、大陸での戦いを視野に1000人規模の演習も行われていたと言います。






当時の様子を知る人がいました。92歳の角南滋夫さん。太平洋戦争末期の1944年に、蒜山で1か月間基礎訓練を受けました。
(角南滋夫さん)
「兵舎は悪く言えば『ブタ小屋』です。中は暗いし、電灯はついていましたが、10年間兵舎は使われていたから臭いはするし。穴を掘ってほふく前進とか、満州に見立てたような感じで」
「親もおばさんも『行くな』と言ってくれたのを覚えています。『蒜山なんかに行くな』って」