「事件が起きれば仕事が溜まっていく」
<裁判官>
「幸せな生活を送っていても、犯罪によって社会的な地位を失った人を見てきたのに、どうして歯止めが利かなかったか」
<元警察官の男>
「どうしてコントロールができなかったかと言われると、なかなか難しいところではあるが、言い訳かもしれないが、当時、仕事は自分なりに頑張ってきたつもりだった。平日も遅くまで仕事をして、休日も朝から仕事をして、事件が起きれば、どんどん仕事が溜まっていく。そんな中でストレスが溜まり、正常な判断ができなくなっていった」

<裁判官>
「いずれは社会復帰していくと思うが、近くの人に性的に興味を持ったらどうするつもりか」
<元警察官の男>
「精神的なコントロールをして、そういう気持ちが起こらないようにする」
検察側は元警察官に対し、「警察官の知識を悪用して、合鍵を作製したことは卑劣な犯行」「警察官の信用を失墜させた社会的影響は大きい」などと指摘。女性の尊厳を無視した犯行で、情状酌量の余地はないとして、懲役2年6か月を求刑した。
一方、弁護側は、元警察官が罪を認め、被害女性2人に対して、合計約510万円の被害弁償金を支払っていること、すでに警察官を懲戒免職になるという社会的制裁を受けていることなどを挙げ、執行猶予付き判決を求めた。
最後に元警察官は言った。
「どのような処分が出ても、それを受け止めて、社会生活を送っていければと思います」