酸素飽和度は正常値でも…感染以降『1人で歩けない』

 利根川医師、到着して患者から話を聞きます。

 (利根川医師)「息苦しいですか?」
 (70代男性)「しんどいね」

 この70代男性は入院を希望していますが、ベッドの空きがないため調整が難航しています。取材した日は呼吸の苦しさを訴えて往診を要請しました。

 (利根川医師)「(酸素の値は)96%はある。時よって98%くらいに上がるので改善傾向なのかもしれないですね」
 酸素の値は正常値ですが、それ以外の問題がありました。この70代男性は元々要介護認定を受けていて、新型コロナウイルスに感染して以降は1人では歩けない状態になってしまいました。抗ウイルス薬の投与を受けるために通院しなければなりませんが、同じくコロナにかかってしまった妻の負担となっています。

 (患者の妻)「車イスに乗せるのが大変で、車イスから車に乗せるのも大変」 

 診療を終えた利根川医師は改めて保健所に入院が必要だと訴えました。

 (電話で報告する利根川医師)「肺炎自体は一応中等症に入らないのかもしれないんですけれども、介護がかなり困難になっていて、肺炎の重症度だけで見ちゃうとちょっとかわいそうかなという印象です」