密売人と銃撃戦も 薬物密輸取り締まり “最前線”

ミャンマーで急増する違法薬物は、タイなどを経由し、日本や韓国、オーストラリアなど、各地に密輸されているとみられています。こうした状況に危機感を強めるタイ政府は、2023年から国境地帯を中心に取り締まりを強化しています。

JNNは今回、日本メディアとして初めて、最前線で薬物の密輸取り締まりを行う軍の部隊に同行しました。武装した兵士たちが入っていくのは、草木が生い茂る藪の中です。ミャンマーからの密売人を発見して摘発するというケースもあるといいます。2023年12月には密売人と銃撃戦になりました。

タイ陸軍の兵士
「大きな密輸組織であれば、銃器だけではなく、軍事兵器を持っている可能性があります。
行動パターンの予測は難しく、どんな組織に遭遇するか予想できません」

タイ陸軍がパトロールを強化したり、地元警察などと協力して検問場を増やしたりしたことで、密売人の逮捕も着実に増えました。ただ、麻薬組織側も密輸ルートを頻繁に変えるなど、輸送の手口が巧妙化しているため、イタチごっこが続いているのが現状です。

タイ陸軍の司令官
「ミャンマーの麻薬ビジネスは、世界の大きな国際問題であり、各国が協力して解決する必要があります」