「会話が大事」障害者への“合理的配慮の義務化”を考えるきっかけに

上村彩子キャスター:
新聞で佐木さんの記事を読んだことがありますが、目が見えない記者だとは全く知りませんでした。今回のインタビューの中で、「記者として見えないというところで苦しむことはない」と言い切っていましたよね。ハンデだと感じていない姿がとても頼もしく感じました。

喜入友浩キャスター
今回、取材をして、佐木さんはまっすぐに現場と向き合っていると感じました。聞くべきこと、気になったことはその場でしっかりと聞くという姿勢には同じ取材者として、ハッとさせられました。

佐木さんは「記事は自分ひとりで書いているものではない。取材先の協力があって記事になっている」と話していました。

佐木さんの取材中は、取材先の駅員や店員が積極的に佐木さんに話しかけて、自然と会話が生まれていました。

2024年4月から、企業には法律で障害者への合理的配慮が義務付けられます。佐木さんによると、「会話が大事」だということです。「当事者もまだどうしたらいいか分からない」「探っている段階」、義務化が「考えるきっかけになれば」としています。

上村キャスター:
困っているときに助けるというのは当たり前ですが、障害がある方に気を遣いすぎて、「これはもしかしたらできないのではないか」と勝手にハードルを上げて、活躍の場を狭めてしまっているのであれば、大間違いだなと思いました。

私達と違う視点で取材を重ねて記事を書く佐木さんのような記者がもっと増えると嬉しいなと思いました。