メディア初公開 江戸川区のAI防災カメラ

小川キャスターが訪れたのは、東京江戸川区で一番高い建物。区が防災用に設置したあるものを見に行きます。

誰もが入れる展望エリアを抜け、ここから先にテレビカメラが入るのは初めてです。

「ここから、さらに上がります」

そして、安全ベルトを着用し、外へ…

小川キャスター
「野ざらしでこの高さでこの景色はなかなか…」

地上115メートル。江戸川区全体を見渡せる場所に設置されているのが…

江戸川区 防災危機管理課 藤川則和課長「これが防災用の監視カメラ。火災等があった時にAIが感知します」

最新のAIを搭載した防災カメラです。

カメラは北側と南側に設置されていて、煙を検知すると職員にメールで知らせます。

江戸川区は2023年4月からAIカメラの運用を開始しました。

江戸川区 防災危機管理課 藤川則和課長
リアルに映像をつかんで対策を練られるというところでは非常に重宝がられている」

撮影された映像は、区役所内の災害対策本部でもリアルタイムで確認することができます。

一方、都会ならではの課題もあります。

小川キャスター
「(カメラで)360度、網羅することができるんですか?」

江戸川区 防災危機管理課 藤川課長
「360度(検知)可能ですが詳細なところまでは届かない

現在、AIカメラが検知できるのは、設置場所から半径2キロの範囲。約2キロ離れた区役所は、手前の建物の陰になり、死角ができてしまいました。

今後、区は小・中学校の屋上などにカメラを設置し、台数を増やすことで対応していくといいます。

江戸川区 防災危機管理課 藤川課長
「人の力も限界がある。機械(AI)の力を借りるところでは有効であると考えている」

今後30年以内に70%の確率で発生すると言われている首都直下地震。

懸念されるのが、大規模火災です。

東京都が2022年に発表した首都直下地震の被害想定でも、建物は揺れそのものよりも、火災による被害の方が大きくなると試算されています。

▼揺れ等 82,199棟
▼火災 112,232棟