あの日のガザの中学生はいま…凧揚げの映像に涙「私たちは一人じゃない」

もう一人、1月の凧あげを見る予定だったガザの女性がいる。
2015年に来日した、ガイダさん(22)だ。
実は、凧揚げ当日、連絡がとれなくなった。

一体何があったのか。後日、オンラインで繋ぐことに。
2015年の凧あげに参加した佐々木さんとはおよそ9年ぶりの再会だ。

佐々木さんがガイダさんに近況を尋ねると、ガザを離れエジプトに留学中だという。医師になって故郷の人々を助けるため勉強をしているのだと明るい表情で語った。

しかし、話がガザの現状へと移るとその表情が曇った。

ホランキャスター
「ガザにいるご家族や友人はいまどのような状況なのでしょうか」
ガイダさん
「ガザに安全な場所はありません。電気もインターネットもなく、家族が無事かどうかも分かりません。ニュースを見て死者の名前の中に、家族がいないかを確認する毎日です」

釜石で凧揚げが行われたその日、ガイダさんはガザで仲の良かった級友を亡くしたのだという。
ガイダさんが参加できなかった凧あげ…。野呂さんら主催者が心を込めて作った、その日の様子をまとめた動画をガイダさんに見てもらう。

「一刻も早くこの戦争が終わってほしい」「ガザのことを心から想っています」
凧あげの映像と共に流れる釜石の人々からのメッセージに、ガイダさんの目から涙がこぼれた。

ガザと釜石は互いに苦しみを分かち合ってきた、そのことが大きな支えになっているという。

ガイダさん
「自分たちのことを想ってくれる人たちがこんなにもいるのだとガザの皆に知ってほしいです。私たちは決して一人ではないと」