「しゃべる点字ブロック」避難所でも自由に行き来

一方、視覚に障害のある避難者をサポートする取り組みも広がっています。

2次避難所のホテルの壁に貼られた“点字ブロック”

音声案内
「ここはエレベータホールです。右はロビー方向です。左はエレベータが2つあります」

2次避難者を受け入れている加賀市のホテル。壁に設置されているのは、金沢工業大学の研究チームが開発した「しゃべる点字ブロック」=コード化点字ブロックです。

金沢工業大学・松井くにお教授
「点字ブロックというのは『進め』と『止まれ』の2種類しか情報がない。我々はその2種類以上の情報、もっとたくさんの情報を提供したい。いわゆる点字ブロックに黒いマーキングをつけることで、たくさんの情報を提供できるようにした」

専用のスマートフォンで読み込むと、音声で道案内をしてくれるこの点字ブロック。従来は既存の点字ブロックに印をつけるものでしたが、避難所では紙に印刷したものを壁に貼りつけて活用しています。

音声案内
「左は2メートル進んで、右に曲がるとエレベーター方向です」

視覚障害者から「しゃべる点字ブロック」の使い勝手を聞き取る松井教授(右)

松井教授
「視覚障害者の方から連絡いただいて、我々の技術が提供できるのではないかということで、やっぱり困っている人たちの話をよく聞いて、その人たちの要望に沿った形で、いろいろな技術を提供していきたい」