不正疑惑が浮上している鉄鉱石商社ラディアント・ワールドが法的手続きで提出した資料によると、同社の売掛債権を裏付けに融資した貸し手6社への未払い額が計8億7000万ドル(約1370億円)に上ることが分かった。

資料に含まれる一覧表によると、エクスポージャーが最も大きいのはジェフリーズ・ファイナンシャル・グループとインテーザ・サンパオロで、これにドイツ銀行、みずほフィナンシャルグループ、マリナー・インベストメント・グループ、インコムレンドが続く。

ラディアント・ワールドを巡って、貸し手のエクスポージャーを包括的に示す資料が明らかになったのは今回が初めて。一覧表によると、従来型のコモディティー(商品)向けトレードファイナンスやレポ取引枠を通じた貸し手には返済済みである一方、売掛債権を担保とする融資の貸し手には、なお多額の未払いが残っている。

売掛債権ファイナンスを提供した貸し手のうち少なくとも2社は、ラディアント・ワールドが当該融資に関連して偽造書類を提出したと法的手続きで主張している。ジェフリーズ側の弁護士は先週、ラディアント・ワールドが「極めて大規模な詐欺」の一端を担っていたと述べた。

ラディアント・ワールドは不正行為を否定し、こうした主張はグレンコアとの取引上の争いに端を発しているとしている。

一覧表は、ラディアント・ワールドの創業者兼オーナー、ピンケシュ・ナハール氏の宣誓供述書に添付されている。対象は同社のシンガポールの主要事業会社ラディアント・ワールド・コーポレーションで、サファイア・ミンメタルズやクアンテラ・インターナショナルなど関連会社向けの融資枠は含まれていない。

一覧表には日付がないが、宣誓供述書にはナハール氏が9月16日にムンバイで署名している。

一覧表に記載された売掛債権ファイナンス以外の融資枠19件のうち、未払いの残高があると示されているのはKBCグループの信用状枠のみで、残高は1800万ドルだった。

ただ、ナハール氏は宣誓供述書で、この債務は処理中だと説明。KBCの広報担当者は21日、ブルームバーグに対し、ラディアント・ワールドへの「エクスポージャーは全くない」と述べた。

ラディアント・ワールドの広報担当者は一覧表についてコメントしなかった。ジェフリーズ、インテーザ、みずほの各社はコメントを控えた。マリナーの広報担当者からは現時点でコメントが得られていない。インコムレンドはコメントの要請に応じなかった。

ドイツ銀行の広報担当者は、「1億259万ドルの残高は、当行の最大エクスポージャーを示すものだ。回収に向け、あらゆる選択肢を追求している。個別案件の引当金についてはコメントしない」と述べた。

原題:Radiant World Table Shows Six Lenders With $870 Million Exposure(抜粋)

--取材協力:Katharine Gemmell、Chanyaporn Chanjaroen、Donal Griffin、Archie Hunter、Steven Arons.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.