(ブルームバーグ):原油相場は大幅安。国際指標の北海ブレント先物は4営業日連続で下げ、1バレル=100ドル付近で引けた。中東での供給懸念が和らいだほか、米国とイランの戦争終結に向けた外交努力への期待が広がった。
衛星データによると、サウジアラビアではペルシャ湾内からの原油積み出しが週末に急増し、同国のペルシャ湾側の主要港で確認された船舶数が6月以来最多となった。今月、紅海につながる主要な東西横断パイプラインが停止したことを受け、サウジアラビアは原油輸送を再びホルムズ海峡経由に切り替えている。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、トランプ政権は中東諸国のエネルギーインフラ復興を目指す50億ドルのファンド新設を提案した。
トランプ米大統領はFOXニュースに対し、今週ニューヨークで開かれる国連総会に合わせ、イランのペゼシュキアン大統領との会談の可能性を「恐らく」排除しない考えを示した。トランプ氏は中国の習近平国家主席との首脳会談も予定しており、湾岸諸国の首脳らと会談する可能性もある。
世界的な需給逼迫の中心にあるディーゼルは、米国の小売価格がガロン当たり6.50ドルを超え、過去最高値を更新した。21日の市場ではディーゼル先物が約3%下げた。

米中央軍によると、過去2週間にホルムズ海峡を通過した原油と液化天然ガス(LNG)の輸送量は、6カ月ぶりの高水準となっている。域内で軍と商船の連絡を担う英国海運貿易オペレーション(UKMTO)によると、17-19日には米国の支援を受けながら、1日当たり約32隻がホルムズ海峡を通過した。
A/Sグローバル・リスク・マネジメントのチーフアナリスト、アルネ・ローマン・ラスムセン氏は「焦点は、ホルムズ海峡を通じた原油とLNGの輸送改善や、ニューヨークでの国連総会に合わせて外交面で進展する可能性に移っている」と指摘。「原油にかかっていた最も強い上昇圧力は和らぎつつある可能性がある」と述べた。

中東では供給リスクがなお残っている。サウジアラビアは週末、首都リヤドに空襲警報を発令した。首都での発令は、米国・イラン戦争が最も激しかった3月と4月以来となる。また、ヤンブーを含む紅海沿岸の拠点にも警報を出した。同国では、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による攻撃への警戒が続いている。
北海ブレント11月限は前営業日比3.53ドル(3.4%)安い1バレル=100.34ドル。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)10月限は同4.52ドル(4.51%)安い95.78ドルで終了した。
リビア最大の油田も、パイプラインが「武装集団」によって閉鎖されたことを受け、生産量を大幅に減らした。国営石油会社(NOC)がフェイスブックへの投稿で明らかにした。NOCは「この閉鎖が続けば、シャララ油田の生産、輸送、輸出業務が停止することになり、世界の原油価格が上昇する現状では特に、リビア経済に直接的な影響を及ぼす」とした。
原題:Oil Drops to Near $100 as Hormuz Flows, Diplomacy Stunt Rally(抜粋)
(WTIとブレントの先物終値に更新し、情報を加えます)
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