(ブルームバーグ):ヘッジファンドは、ドル・円相場が年末までに150円を割り込むと見込んでおり、一部の期間長めのオプション取引では140円までのドル安・円高を狙っている。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のデータによると、8日に最も活発に取引されたドル・円オプションは、11月満期で行使価格142円86銭のプットオプションだった。年末までに満期を迎えるプットの取引量は合計でコールの3倍を超えた。ドルが下落すると、ドル・円のプットは価値が上昇する。ドル・円は香港時間9日午前8時44分(日本時間同9時44分)時点で153円61銭だった。
シティグループのリニアG10FXトレーディング・グローバル責任者、ジェリー・ミニアー氏はロンドンで、「レバレッジ投資家は活発に動いており、為替相場のレジーム転換の可能性に反応している」と指摘。「年末までのドル・円150円割れを狙うオプション戦略が人気を集めている」と述べた。
ミニアー氏によると、先週発表された堅調な米雇用統計にもかかわらず円が底堅さを保ったことで、投資家は一段の円高を見込む取引に自信を深めている。
日銀の植田和男総裁と高田創審議委員によるタカ派的な発言を受け、投資家が円を調達通貨とするキャリートレードの巻き戻しを急いだことから、ドル・円は8日までの1週間で5%近く下落した。ドル・円が155円を割り込んだことで、トレーダーはオプションを通じて弱気ポジションを積み増している。155円は支持線とみられており、5月には日本の通貨当局による市場介入があったにもかかわらず、ドル・円はこの水準を割り込めなかった。
ベッセント米財務長官は8日、円相場を押し上げようとする自身の取り組みに逆らって取引するトレーダーをけん制。最近では市場の見通しを示す際、事実上、内部情報に基づいて予想しているようなものだと強調した。
野村でも、経済や政治イベントによる相場変動から利益を狙うマクロ・ヘッジファンドの間で、ドル・円に対する弱気姿勢への同様の変化が確認されている。
野村のシンガポール在勤シニア為替スポットトレーダー、グラハム・スモールショー氏は「マクロ投資家の間ではオプション市場で下落方向への需要がはるかに強まっており、特に155円を割り込んで以降はショートを増やしている。大半が155円を重要な支持線とみていたためだ」と指摘。ドル・円が153円を下回った9月8日には一部で利益確定の動きがあったものの、「現時点では150-152円を目標とする見方にかなり集中している」と付け加えた。
スモールショー氏によると、こうした需要は12カ月物のオプションにも広がっており、一部のトレーダーはデジタルオプションやその他のオプションスプレッドを使って140円までの下落を狙っている。
原題:Hedge Funds Bet Yen Will Strengthen Beyond 150 by Year-End(抜粋)
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