(ブルームバーグ):9月第2週(7-11日)の債券市場では長期金利の反発が見込まれている。10日に予定される日本銀行の増一行審議委員の講演と会見はタカ派的な内容が予想され、利上げペースの加速やターミナルレート(利上げの到達点)が切り上がることへの警戒感が高まりそうだ。米国で発表される景気・物価指標を受けて連邦準備制度理事会(FRB)の早期利上げ観測が再び強まるとの見方も出ている。
◎三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジスト
- タカ派の高田創委員に比べて中立的な増委員の発言は注目度が高い。同氏が想定する利上げのペースやターミナルレートは、市場の見方かそれ以上に切り上がっている可能性がある
- 円安地合いの転換や片山さつき財務相の続投見通しなどは相場にとってポジティブだが、金利先高観は根強い
- FRBのウォーシュ議長やウォラー理事は次の利上げについてデータ次第を強調しており、これから出てくる数字は今まで以上に重要。早期利上げ観測が再燃する可能性が高いだろう
- 5年債入札は低調な結果を予想しており、10年債利回りの2.9%割れを買い進むのは難しいのではないか
- 新発10年国債利回りの予想レンジは2.88-3.00%
◎オリックス生命保険資産運用部の嶋村哲マネジング・ディレクター
- 今週の過度な金利低下の反動を見込んでおり、全体として緩やかな金利上昇相場に回帰するだろう
- 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による国内債券比率の引き上げ観測で超長期債中心に金利低下が加速したが、市場が買い材料を待っていた中で格好のきっかけになったに過ぎない
- GPIFは相応の時間を要しながら日本国債に影響を与える投資主体
- 4日の米雇用統計を受けて週初に金利が低下しても、8日の5年債入札を通過した後は再び金利上昇方向へと切り替わるだろう
- 超長期債は15日の20年債入札まで新規供給がないため、相対的に金利上昇が抑制されやすい
- 新発10年国債利回りの予想レンジは2.885-3.045%
国債入札
日銀買い入れオペ
主な材料
- 8日:4-6月期の国内総生産(GDP)改定値、7月の毎月勤労統計
- 10日:日銀の増審議委員が講演と記者会見
- 10日:欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表、ラガルド総裁が記者会見
- 10日:8月の米生産者物価指数(PPI)
- 11日:8月の国内企業物価指数
- 11日:8月の米消費者物価指数(CPI)
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