米国では厳しい暑さが続き、天候に左右されるエネルギー需要が8月としては過去最高を記録した。9月も記録的な高温となる見通しだ。

コモディティー・ウェザー・グループのマット・ロジャース社長によると、人口加重の冷房度日は8月に376となり、76年間の記録で最高だった。6-8月は観測史上7番目の暑さだった。

人口加重の冷房度日は、住宅や企業を華氏65度(セ氏約18度)まで冷やすのに必要なエネルギー量を示す重要な指標。エネルギー取引業者や電力網、産業界のほか、天候デリバティブ(金融派生商品)や保険市場でも利用される。人口で加重するため、人がほとんど住んでいない広大な地域よりも、実際に人が暮らしエネルギーを消費する地域の影響が大きく反映される。

ロジャース氏は「9月は2019年を上回り、観測史上最も暑くなる見通しだ」と指摘。「秋も非常に暖かく、記録的な高温になると予想している」と述べた。

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

ブルームバーグNEF(BNEF)のアナリスト、ライアン・ウォード氏は隔週の気象リポートで、「暦の上では秋を迎えたが、米中部では夏の暑さが根強く残り、冷房需要とガス火力発電が高水準で推移している」と指摘した。

こうした暑さが続けば、テキサス州電力信頼度協議会(ERCOT)や中部独立系統運用機関(MISO)、サウスウエスト・パワー・プール(SPP)などの送電網運営者への負担が続くと、ウォード氏はみている。

気象学上の夏は6月1日から8月31日までだが、暦では今年の秋分が22日(日本時間23日)で、9月は夏と秋にまたがる。季節終盤まで暑さが続く中、9月を今後も夏から秋への移行期と位置付けるべきかとの議論も浮上している。

アトモスフェリック・アンド・エンバイロメンタル・リサーチのJANUSリサーチ・グループで季節予報部門ディレクターを務めるジュダ・コーエン氏はブログで、「顕著な温暖化傾向を踏まえれば、9月は移行月ではなく、夏の一部と位置付けるべきだ」と指摘。「当面、夏のような暑さが収まるとは思わない。高温傾向が続くだろう」と記した。

原題:US Heat Drives Record Cooling Demand, September Set to Sizzle(抜粋)

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