(ブルームバーグ):4日の外国為替市場で円は対ドルで156円台前半で推移。日本銀行の利上げ加速観測や米利上げ織り込みの後退を背景に海外時間に1カ月ぶり高値まで急伸した後で、一段の円高余地を探る動きと、急ピッチな上昇の反動から円を売る動きが交錯しそうだ。債券は上昇する見込み。
米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は3日の講演で、インフレ率が2%目標に向けて引き続き改善しているのであれば「政策金利を現行水準に据え置くことを支持する用意がある」と述べた。短期金融市場では9月の米利上げの織り込みが後退。ニューヨーク外国為替市場ではドルが全般的に売られ、円は一時2日終値比2.2%高の155円30銭と8月3日以来の水準まで上昇した。
三井住友信託銀行ニューヨークグローバルマーケッツ部の山本威調査役は、ウォラー理事の発言が9月利上げありきのようなタカ派的な織り込みを修正させたとし、「バランスを取ったことで市場は大きく反応した」と指摘。週末発表の米雇用統計が弱ければ一段の円高リスクがあるとみる。
日銀の利上げ加速観測も円の上昇を後押ししている。市場は9月の利上げをほぼ完全に織り込み、来年1月までに計2回の政策金利引き上げを見込んでいる。
みずほ銀行国際為替部の長谷川久悟マーケット・エコノミストは、円急伸について「完全に想定外だった」と指摘。市場の利上げ織り込みは日本経済のファンダメンタルズからみて行き過ぎで、円売りポジションもかなり解消された可能性があるため「一本調子に円高とはならない」との見方を示す。
債券
債券は上昇(利回りは低下)する見込み。東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、ウォラーFRB理事の発言を受けた米金利低下の流れから、午前は債券買いが先行するとみる。その後は米雇用統計を控えて様子見姿勢が強まりそうだと指摘した。
先物の夜間取引で中心限月9月物は3日の日中取引終値比48銭高の126円13銭で終えた。佐野氏の先物の予想レンジは125円91銭-126円27銭、新発10年債利回りは2.910-2.945%(3日は2.965%で終了)。3日の米10年国債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い4.77%程度。
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