米連邦捜査局(FBI)は、本人確認サービス会社が不正アクセスを受け、数百万人の米国人の運転免許証スキャン画像が流出した可能性について捜査している。FBIの報道官が3日、ブルームバーグ・ニュースに明らかにした。

1億6000万件を超える「北米」の運転免許証データへのアクセス権が、「Nexus」と呼ばれる新たなサービスで販売されている。ロシア語のサイバー犯罪フォーラム「Exploit」に掲載された広告による。広告には「米国の運転免許証・身分証明書のスキャン画像とデータ1億6000万件超」との記載もある。

広告は「侵入で取得した身分証明書を収録した、独自かつ専有的なデータベースへのアクセスを提供する」と説明。「大手本人確認会社とその顧客への継続的なアクセス権を有しており、顧客には複数のフォーチュン500企業が含まれる」としている。原文では「fortune」のつづりを誤っていた。

犯罪グループは運転免許証に加え、在留カードや医療関連カード、各国の身分証明書など1000万件超の書類に関する情報へのアクセス権も販売している。

盗まれたデータの流出元は明らかになっていない。

事実が確認されれば、米政府発行の身分証明書としては過去最大級の情報流出になると、米国のサイバー脅威研究者ザック・エドワーズ氏は指摘する。同氏自身の身分証明書も、売りに出されたデータに含まれていた。

サイバーセキュリティー会社インフォブロックスに勤務するエドワーズ氏は、「背後にいる攻撃者は高度な能力を持ち、金銭目的で動いているようだ。データのさらなる拡散を防ぐ上では悪い兆候だ」と述べた。

今回の侵害については、独立系ジャーナリストのブライアン・クレブス氏が先に報じていた。同氏は、運転免許証が販売対象となっていた9人に確認し、書類が本物だと確かめたとしている。FBIの捜査が確認された直後、Nexusは姿を消した。

エドワーズ氏によると、今回の攻撃は「本人確認会社に新たな情報が送信されるたびに、攻撃者がそれを盗み取る、リアルタイムで進行中の侵害」のように見える。このため「著名人にとって実質的な国家安全保障上のリスク」が生じているという。

FBIの報道官は声明で、「この事案を調べていることは認める。捜査が継続中であるため、これ以上のコメントは控える」と述べた。

原題:FBI Investigating Possible Exposure of Millions of American IDs(抜粋)

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