(ブルームバーグ):ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)の監査役会は、5万人の追加削減や車種の大幅な絞り込み、生産拠点の縮小を盛り込んだ抜本的な改革案を承認した。経営立て直しを目指すオリバー・ブルーメ最高経営責任者(CEO)にとって、これまでで最も強い後ろ盾となる。
計画の詳細は3日、明らかになった。それによると、2024年末以降にVWグループの各ブランドで合意した人員削減数を倍増させる。35年までに車種を最大50%減らす方針も示した。新たに削減する5万人は、昨年末時点のVW世界従業員数の約8%に相当する。

VWは声明で「世界的な競争の激化や需要の変化、自動車業界の技術革新を踏まえ、人員規模を事業環境の実情に合わせて着実に見直すことが不可欠だ」とした。監査役会はドイツ・ウォルフスブルクで開いた会合で、「将来計画」と呼ぶ包括的な事業再編策を承認した。
従業員を代表するVWの経営協議会は、5万人という数字について、30年までに利益率9%を達成するというVWの目標から算出した計画上の想定であり、人数が確定しているわけではないと説明した。経営協議会の広報担当者は、既存の合意により、VWでは30年末まで強制解雇を行わない方針が維持されているとも述べた。
人員削減をめぐるこうした位置づけの違いには、3日の監査役会で全会一致の承認を可能にした妥協が反映されている。数週間にわたって厳しい発言の応酬が続いていたが、承認は当初の予想より1日早かった。
従業員側は、コストをさらに削減する必要性を認める一方、工場閉鎖や、企業の意思決定に労働者が参加するドイツの仕組みを弱める動き、中核事業の一部を分離する計画には強く反対していた。
最終案では、ブルーメCEOが追加の人員削減と大規模な効率化策への支持を取り付けた。一方、従業員側は、工場を直ちに閉鎖しないとの確約を得た。意見が対立している拠点の扱いについては、今後数カ月かけて協議する。VWは高コストや需要低迷、特に中国勢との競争激化に苦しんでいる。
3日のニューヨーク市場でVWの米国預託証券(ADR)は約9%高となり、2023年3月以来の大幅上昇となった。
VWは改革で、年間販売台数約900万台を前提に、30年までに営業利益率9%を達成することを目指す。VWによると、27-31年に設備投資と研究開発(R&D)に計1350億ユーロ(約24兆円)を投じる計画だ。
原題:VW Approves Plan to Cut 50,000 More Jobs in Broad Overhaul (3)(抜粋)
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